名古屋大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻/機械・航空宇宙工学科 バイオメカニクス研究室へようこそ!

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発生のバイオメカニクスに関する研究

 生物の発生はたった一つの細胞である受精卵から始まり,これが分裂と内部での移動,そして適切な細胞への分化を繰り返すことによって複雑な形態が形成されていきます.この複雑な発生過程の制御にはどのくらいの情報量が必要なのでしょうか?   一説には大英図書館の蔵書全て分と言われています.一方,我々の体の中にあるDNAの塩基対は30億,これはエンサイクロペディア・ブリタニカ(全32巻)の情報量のせいぜい数倍です. 大英図書館の蔵書は1700万冊だそうですから,我々の体が完成するにはDNAに書かれた分の10万倍もの情報量が必要と言うことになります.
このような膨大な情報はどこから湧き出してくるのでしょうか?   この重要な鍵を握るのが,細胞同士がどのような位置関係にあるのか,また,どのような力や変形が加わるのかと言った力学的な因子です.
我々はこのような発生と力学の関係,特に発生における大きな形状の変化に注目しました. 発生過程で形状の変化が生じると言うことは,その間,力学的なパラメータも変化すると言うことが考えられ, 例えば胚内部にかかる応力や,胚組織の力学特性の変化などが考えられます, こうした発生における形状変化と力学場の変化の解明を明らかにすることを目標とし研究を進めています.

Xenopus laevis